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2019/10/30

自筆遺言書の方式緩和の留意点指摘 法務局での補完制度についても助言

 相続争いの回避の観点から重要性を増す遺言書。これまで完璧に仕上げるにはハードルが高かった自筆遺言書の方式が民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律で2019年1月から緩和され、自筆遺言書を法務局で保管してもらえる制度も20年7月に施行される。相続問題のスペシャリスト『薬袋税理士事務所』の所長薬袋正司さんは、こうした改正が広く理解されているとは言えないとして注意を喚起する。

「自筆遺言書の方式の大きな改正点は、一部パソコン作成が認められたことです。これまでは全文直筆で仕上げる必要がありましたが、相続や遺贈をさせる財産に関しての記述部分を別紙という扱いで財産目録とする場合、これをパソコンで作成してよいことになりました。相続財産となる銀行預金口座の通帳のコピーや登記事項証明書などの添付で相続財産リストとすることも認められました。不動産を複数所有しているような人にとっては作成の作業負担が軽減されます」

 その上で薬袋さんが注意を促すのは、パソコンやコピーの添付で作った財産目録はすべてのページに本人の署名と押印が必要な点だ。これを怠ると、遺言書そのものが無効になる可能性もあるという。加えて、曖昧な表現は避ける、遺留分に注意する、できるだけ遺言執行者をつける、付言事項として遺言を書いた理由を書き添える、相続税がかかる場合は税金にも注意するなどの留意点は変わらないと指摘する。一方、自筆遺言書を法務局で保管してもらえる制度については、第三者に偽造されるリスクがなくなったり、家庭裁判所の検認の必要がなくなったりするなどのメリットを挙げると同時に、注意点も指摘する。「従来の自筆遺言に使う用紙は便箋やノートの切れ端でも有効でしたが、新しい制度では法務省令で定める様式で作成した無封の状態の遺言書という体裁でないと認められません。また遺言者本人が法務局に遺言書を持参して申請手続きを行い、本人確認などのチェックを受ける必要があります。さらに遺言者が死亡した際に法務局に遺言が預けられていることが自動的に遺族に通知されるわけではないので、この制度を利用したことを家族に知らせておくことも必要です」